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2012年4月12日木曜日

ルミノール反応をHD動画で


ウィルソンの霧箱ホタライトの発光実験など、ほそぼそと科学っぽい動画を趣味で撮り続けています。今回はルミノール反応。科学捜査で血痕鑑定に使われてるやつです。刑事ドラマや名探偵コナンなどでは頻繁に登場しますね。

ホントは自分の血を使って実験したかったんですが、タイミング良く出血することができなかったので今回はヘモグロビン溶液で代用しました。動画中の茶褐色の液体です。ルミノール試薬は、ルミノールと水酸化ナトリウム、過酸化水素水を以下の文献を参考に配合しました。発光時間はホタライトに比べるとかなり短いです。

大場茂・向井知大 
慶應義塾大学日吉紀要 自然科学
48, 31-57, 2010

動画後半は、ヘモグロビン溶液を塗った紙にルミノール試薬をスプレーで噴霧してます。肉眼ではかなりハッキリ青い光が浮かびあがるんですが、動画ではいまいち感動が伝わりません。まあ、本来の目的としては検出できればいいわけで。

2012年3月31日土曜日

MjoGraphでマススペクトルをサクサク作図


全く需要の無いネタだと思いますが、マススペクトルをMacの無料グラフ作成ソフトMjoGraphで作図するというお話。Excelでは自由度が低すぎるし、Gnuplotは敷居が高いというわがままな人には受け入れられるかも。準備するものは、MSのテキストファイル(.txtや.csvなど)とMjoGraph。

手順は非常に簡単です。MjoGraphを起動すると以下のような画面が表示されますが、画面右側の「Drop file(s) here」にマススペクトルのテキストファイルをドラッグ&ドロップ。これだけで自動的にグラフが作られます。



おそらくデフォルトでは各ピークがつながって表示されるので、画面右下「系列のプロパティ」の「Line」メニューから「pulses」を選択すればほぼ完成です。


このまま軸ラベルやグリッド線などの編集も可能ですが、MjoGraphはEPSでの書き出しに対応していますので、あとはillustratorなんかでちょいちょいと編集してあげれば冒頭のような図が出来上がります。


僕の常用グラフ作成ソフトはPlotですが、MSを手軽に描きたいときにはMjoGraphは大活躍です。

2012年1月6日金曜日

Aldrich HandbookがiPadにやってきた


Aldrichのハンドブックといえば、単なる試薬のカタログではなく試薬や化合物の物性を知りたい時にも役立つ便利なアイテムです。そのハンドブックがiPad Appとして無料でリリースされていたのでご紹介。

The Aldrich Handbook of Fine Chemicals for iPad
http://itunes.apple.com/jp/app/the-aldrich-handbook-fine/id470257155?mt=8

まず、アプリを起動して最初に現れるのがトップの画像です。Aldrichのハンドブックといえば錬金術師の表紙がお決まりですが、iPad Appでもそれは同じ。紙媒体と同様に絵画の解説も掲載されています。それによると、この絵画はVictor Mahuによって描かれたInterior with an alchemist and his assistants at workという作品で、パトロンによる財政的な支えを受け、助手を沢山抱えた錬金術の研究室が描かれているそうです。

さてさて、肝心のAppの中身についてですが、以下の画像のように試薬情報の検索・閲覧が可能です。CASナンバーや基本的な物性だけでなく、情報をメールで共有するためのボタンやMSDSへのリンクなども用意されているのは何気に便利です。

1-ブロモブタンの検索結果

縦表示も可能


また、以下のように周期表や沸点換算表などの便利なデータも用意されています。
  • Periodic Table of Elements
  • Organic Ring System and Numbering
  • Pressure-Temperature Nomograph
  • Metric Conversion Table
  • Multiples of Element Weights
  • Fundamental Physical Constants
  • Particle Size Conversion Table
  • Table of Atomic Weights
  • Wire Gauge Conversion Chart, and more

Periodic Table of Elements

Pressure-Temperature Nomograph


というわけで一通り触ってみた感想ですが、思ってたより使えます。こういうアプリにありがちな、ネットワーク接続させてオンラインの情報を検索するという方式ではありません。オフライン状態でも試してみましたが、普通に試薬検索できました。ネットの繋がらない状況でも活躍してくれる優れものです。ただ、僕の環境(初代iPad WiFi only)では試薬の検索には多少時間がかかることと、動作が不安定でちょくちょく落ちるのが難点でしょうか。とはいえ、無料で膨大な数の試薬データ(47,000件)を閲覧できるわけですから、ダウンロードしておいて損は無いと思います。ちなみに、このアプリの販売元であるSigma-Aldrichからは他にも無料のアプリがいくつかリリースされています。時間があればまた試してみます。

Sigma-Aldrich, iTunes App Store link
http://itunes.apple.com/jp/artist/sigma-aldrich/id424676352

2011年8月21日日曜日

ニンヒドリンによる指紋造影


夏休みなので、自由研究とかこつけてニンヒドリンによる指紋検出を試してみました。この検出方法は、ニンヒドリンがアミノ酸と反応して呈色する性質を応用したもの。テレビドラマではアルミニウム等の粉末で指紋を浮かび上がらせる様子を目にすることがありますが、指紋付着面が平坦でないとうまく検出できません。それに対して、ニンヒドリンのような化学反応を用いた検出方法では付着面が凸凹であっても指紋を可視化することができます。ということで試してみた結果が以下の写真。思ってたよりもハッキリと指紋が現れてくれました。

 
実験自体は非常に簡単。少量のニンヒドリンをアセトンに溶解し、指紋を付けた紙などにこの溶液を塗布。乾燥させたのち、ホットプレートなどで加熱してあげれば上のような指紋が現れます。ニンヒドリンとアセトンさえあればできるので高校でもやるようなポピュラーな実験ですが、実際やってみると案外面白ですね。

2011年7月2日土曜日

ホタライトを使った発光実験を動画撮影してみました

ヘイケボタル? 石川県七尾市で撮影

ホタルの光は、発光物質であるホタルルシフェリンホタルルシフェラーゼという酵素に触媒されることで生じる冷光です。反応にATPが関わっていることから、微生物検査にこの発光メカニズムが使われたりします。また、一般の人でも身近にホタルの発光を体験することができる実験キットが市販されています。それが「ホタライト」です。


ホタライトはA粉末とB粉末に分かれています。Aにはルシフェラーゼ、BにはルシフェリンとATPの粉末が入っています。この袋に直接水道水を入れて揉むだけで準備は完了。あとは暗闇で2つの溶液を混ぜるだけです。というわけで、試してみたのが以下の動画。



動画の中では、温度による光量の変化をみるために、発光させた液体を冷水と温水に浸けて発光状態を観察しています。冷水に浸けると暗くなり、その後温水に浸けると明るさは復活します。しかし、約80ºCという高温のお湯に浸けると、次第に暗くなっていき、最終的にはまったく発光しなくなりました。ルシフェラーゼは酵素ですから、ある温度を越えると失活して活性が失われてしまいます。酵素の温度特性がよくわかる動画に仕上がったんじゃないでしょうか。

酵素の活性はpHにも依存していますから、低濃度の塩酸や水酸化ナトリウム水溶液を加えて発光の変化を観察するのも面白いと思います。酵素の特性を学ぶには最適な教材ですね。

2010年9月19日日曜日

5 awesome iPad Apps for chemistry


海外ブログ風のタイトルにしてみましたが、本文は日本語で書きます。そんなわけで、iPadで使える化学系アプリ5個を挙げてみました。数は少ないですが、どれも値段のわりに秀逸なアプリだと思います。ちなみに、KeynoteやNumbers、The Elementsのような有名アプリは除いてあります。

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iScience for iPad
iScience for iPad
理系の公式集。美しい周期表も付属してます。公式にはコメントや重要度をつけることもできる。

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LabCalPlus
LabCalPlus
分子量やモル濃度の計算ができる。さらに、アミノ酸の情報なんかもそろってます(記事冒頭の画像)。

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WolframAlpha
WolframAlpha
あらゆる情報を "Computing" してくれるソフトです。化学系の情報だけじゃありません。シカゴの失業率から金の相場まで、なんでもありな天才君。

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iProtein
iProtein
プロテインの情報よりも、分子式を書けることの方が僕にとってはありがたい。無料アプリです。

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Molecules
Molecules
分子の3Dモデルを閲覧することができます。デフォルトで用意されているもの以外にネットから新たにダウンロードすることも可能。ただ、シンプルな分子には対応していないのが少し残念です。こちらも無料。

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以上が僕のiPadに入っている化学系アプリです。 あとは辞書アプリが欲しいんですが、高額なものが多いのでまだ躊躇している段階です。やっぱりウィズダムを買うことになるのかな。

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