2012年5月24日木曜日

蒲郡の「生命の海科学館」でマーチソン隕石やアノマロカリスを見学してきました

Thalassomedon haningtoni

愛知県蒲郡市に所在する「生命の海科学館」へ行ってきました。施設の規模は小さいのですが、展示品は一級品ばかり。今回はマーチソン隕石の見学が目的でしたが、ストロマトライトや縞状鉄鉱層、アノマロカリスなど、本でしか見たことが無かった資料を実見してきました。後学のため、いくつかの展示を振り返ってみます。


マーチソン隕石

Murchison meteorite

1969年、オーストラリア南東部の村、マーチソン(Murchison)に落下した石質隕石。隕石中からはアミノ酸が検出された。アミノ酸はラセミ体ではなくL体が優勢であり、生命の起源は地球外からもたらされたとする説の元となった。また、展示品には大さじ1杯ぶん、約15mLもの水が含まれているらしい。有機物や水の保存のため、真空容器中で展示されていた。

グリパニア

Grypania

今から21億年前、最古の真核生物。シアノバクテリアによって酸素濃度が上昇した環境で出現。酸素から遺伝子を守るため、核膜を持つ真核生物が誕生したとのこと。写真で糸状に写っているのがグリパニア。

ハイコウイクチス

Haikouichthys ercaicunensis

最古の魚類、脊椎動物。中国雲南省で出土。5億3千万年前、カンブリア紀初期の化石。無脊椎動物から脊椎動物への変遷を知るうえで貴重な資料。写真中央の赤みがかったものがハイコウイクチス。左端に目があり、原始脊椎がのびているはずだが、写真では確認しずらい。イクチスとは魚を意味する。

 アノマロカリス

Anomalocaris canadensis

 古生代カンブリア紀、海の頂点捕食者。他の生物が数cm程度であった時代、60cmから2mもの巨躯を持っていた。今でこそ有名なアノマロカリスだが、一個の生物として認識されるまでには長い道のりがあった。アノマロカリスの触手、口、頭部は当初、それぞれ別の生き物と考えられていた。触手はエビの体、口はクラゲ、頭部はナマコといった具合。その後、高性能な顕微鏡やグラインダーの登場により、過去の化石が再検討され、また、完形での出土があったことから、これらは一個の生物であることが明らかとなった。アノマロカリスとは、「奇妙なエビ」を意味する言葉であり、触手がエビと思われていた際の学名が引き継がれている。上の写真は、まさにそのアノマロカリス。

イクチオサウルス

Ichthyosaurus communis

古生代ジュラ紀前期、海に生息していた水棲爬虫類。泳ぐスピードは当時の海で最速だったらしい。見た目はイルカと似ている。4本のヒレ(写真)を持つ。陸上から海へ戻った爬虫類であり、足の骨が細かく分かれてヒレを形成したとされる。

オワリ
興味深い展示はまだまだ沢山あったんですが、残りは以下のスライドショーで。資料の充実度はもちろん、多くの展示品は実際に手で触れることができるようになっている点がすばらしい。隕石、ストロマトライト、縞状鉄鉱層、アンモナイト、三葉虫、イクチオサウルスなどなど、僕もたっぷり触ってきました。もう一度訪れたいと思える博物館です。

2012年5月22日火曜日

オールドレンズで青環日食


天気が心配されていた金環日食ですが、名古屋は予想外の晴天でした。曇り空の地域の人は、NDフィルター無しでも金環の撮影ができたみたいですが、僕の場合はフィルター無しだと完全に露出オーバー。でも、幸いなことにレンズのフレア(ゴースト?)が環状になることを発見し、一風変わった金環日食の撮影を楽しむことができました。

飛行機雲と

パラボラアンテナと

UHFアンテナ?と


なんかの花と

写真はすべて、Canon EOS Kiss X4にアダプタをかませてOlympus OM Zuiko 1.4/50での撮影です。コーティングや内面反射の処理などは最新のレンズに劣るかもしれませんが、時にはそれがうまく働くこともあるみたいです。


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