2010年12月31日金曜日

インターバル撮影と動画制作: CX2とPicasaとiMovieで挑戦


以前から挑戦してみたかったインターバル撮影。一定時間毎に撮影した写真をこま送りにしてるだけなんだけど、普通の動画よりも時の流れを感じられる不思議な魅力があります。幸いなことに、僕のデジカメRICOHのCX2にはインターバル撮影機能が搭載されているので直ぐに試すことができるんですが、肝心の動画作成方法にはいくつかの方法があるみたいです。一番簡単なのがiPhotoから書き出す方法みたいですが、Photoshopを使ったりGraphicConverterというシェアウェアのソフトで動画変換する方法なんかがあるようです。が、僕は今回、動画変換にPicasa、動画編集はiMovieという流れでインターバル撮影の動画(Time-lapse photographyというらしい)制作に挑戦してみました。以下、設定・作業手順です。



1.インターバル撮影
CX2に搭載されているインターバル撮影機能を使うだけです。撮影間隔は設定できる最短の5秒にセットしてみました。撮影中にピント位置がずれたり露出が大幅に変化することが無いように、フォーカスは無限遠, 露出はAEロック, ホワイトバランスは屋外に固定しました。あとは三脚にしっかりとセットしてインターバル撮影を開始するだけです。



2. Picasaで動画変換
Picasa(3.8.7.361)には写真から動画を作成する機能が備わっています。対象とするフォルダか写真を選択した状態で、Picasa画面下部のムービーボタンを押すかメニューバーの"作成"から"ムービー"を選ぶことで動画作成画面が開きます。


ここで、移行スタイルを時間経過に設定し、スライドの表示時間を決めます。表示時間はあとでiMovieを使って調節できますから、自分の望む速度よりも少し遅くしておいたほういいと思います。撮影間隔や被写体の動きにもよりますが、今回は1/24秒に設定しました。

次に、画面サイズを決めます。僕はとりあえず最大サイズの1920×1080を選びました。これだとアスペクト比が16:9になりますが、CX2では4:3か3:2、もしくは1:1の写真しか撮影することができません。"フレームのサイズに写真を切り抜く"にチェックを入れると設定サイズにトリミングされますが、トリミング位置は自分で設定できません。あとでiMovieからトリミングすることも可能ですので、ここではチェックボックスを外して"ムービーを作成"ボタンを押しました。

ムービー作成を行うと、Macでは自動的に.mov形式のファイルに書き出されます。出来上がった動画ファイルは、
ユーザー/自分のアカウント/ピクチャ/Picasa/ムービー
の中に置かれていますので、これをiMovieに読み込ませて編集作業へ移ります。


3. iMovieで編集
iMovie '11を使って動画の編集を行いました。Picasaで作成した動画には名前と日付が入ったタイトル画面が自動で挿入されています。タイトル画面は必要無いので、この部分以外を選択してプロジェクト画面にドロップ。あとは、クリップ調節機能を使って再生速度の調節を行ったり、画面のトリミング、色調を整えれば完了です。

こんな感じで作ってみたのが以下の動画です。オリジナル写真の画質が全く活かせてないのが悲しいです。Picasaで動画変換する際にかなり画質が落ちてるんですよね。綺麗な動画を作ってる人はやっぱりPhotoshopとか使ってやってるんでしょうか。まあとりあえず、既存のシステムでTime-lapse動画を楽しめることが分かったので今回はいいとしましょう。

Test; Timelapse video from momo on Vimeo.

2010年12月16日木曜日

Sente for iPadが遂に正式リリース


Sente for iPad(App StoreではSente Reference Manager for iPad)を購入してから1週間が立ちました(過去記事)。その間何故かApp Store上から忽然と姿を消し、公式サイトからのアナウンスもありませんでした。が、本日遂に正式リリースされた模様です(ver. 1.0.6)。僕のは1.0.4だから少しバージョンアップしているみたい。まあアップデートで最新版に更新できたので一安心です。とにかく、無事リリースされたことが嬉しいですね。日本での価格は2,300円です。

公式ブログに、主要機能の解説記事がリストアップされていました。


iPad上で新規にライブラリを作ることもできるし、Web of ScienceやPubMedをブラウジングしてPDFを含めた論文データを取り込むこともできます。やっぱり専用ソフトは便利ですね。

今年最後の中古カメラ大市



年に2回だったか、名古屋では栄のマルエイ中古カメラ大市が開かれます。東京や大阪に比べると名古屋の中古カメラ屋さんはどうしても店舗数が少ないし、品揃えも豊富とはいえない。だから名古屋在住の僕としてはこうしたイベントを心待ちにしているわけです。

歳末 中古カメラ・用品バーゲン
12月23日から29日まで
マルエイ本館8階

普段店舗に出ないような珍品や格安ワゴンセールなど、複数店舗の集まるバーゲンならではの楽しみがあります。上の写真によると、参加カメラ屋さんはNagoya Camera Pro Shop Member's(NCP)の面々。
松屋カメラの名前が無いんですがどうなんでしょう。松屋カメラは毎年参加してると思ってたんだけど。

2010年12月15日水曜日

Vitessa Tの各部名称



覚え書きとしてVitessa Tのマニュアルから作図。フイルム巻き上げ軸はプランジャーって呼ばれてるけど、正式にはCombi-plungerというらしい。勉強になりますなー。

2010年12月14日火曜日

Voigtländer Vitessa Tのお目見え


あぶく銭が入りました。あぶく銭は、ぱっと使うに限ります。ヤフオクさんで落札したのがこのVitessa Tです。Voigtländerから1956年に発売されたレンジファインダーカメラ。Vitessaといえばレンズが飛び出す蛇腹タイプが有名ですが、これは蛇腹構造が無いかわりにレンズ交換が可能な最終モデル。レンズは2.8/50のCOLOR-SKOPARです。昔のカメラなのでレンズの取り外し方法に特殊な作法があるのかと思いましたが、こちらのサイト(pdf)でマニュアルを読んだところ特に注意点は無さそうですね。露出計も付いていますが、この時代のカメラを使うなら体感露出計の方が便利です。
 
モノクロフイルムを詰めて、ぶらり散歩に出かけたい今日このごろ。

2010年12月12日日曜日

DropboxとAutomatorで偽AirPrint

先日、ZinioでMacFanを読んでいたところ、ちょっと面白い記事を見つけました。Macの媚薬という連載で、僕の大好きなMac不安ちゃんの横ページにあります。ちょっとした裏技みたいなネタを紹介してくれるのでいつも目を通しているんですが、今回の記事は目から鱗。タイトルは「ドロップボックスでリモートプリント!」。DropboxとAutomatorを使ってリモートプリントを実現するための方法です。
設定の流れはこんな感じ。
  1. Dropboxに専用フォルダを作成
  2. Automatorでフォルダアクション "Finder項目をプリント" を追加
  3. さらに、フォルダアクション "Finder項目をゴミ箱に入れる" を追加
  4. 1で作ったフォルダを割り当てる
  5. プリント先に任意のプリンタを設定  
 

    基本的にはたったこれだけ。あとは割り当てたフォルダに書類または画像を入れると自動的にプリントしてくれます。僕の環境では、PDFやJPEGファイルなら問題無く印刷できました。

    ワイヤレスプリントといえばAirPrintが話題ですが、対応プリンタを持っていない人も多いはず。この方法ならどんなプリンタでも対応できます。また、Dropbox上の所定フォルダにファイルをアップロードさえできれば、iPhoneやiPadに限らずどんな端末からでも印刷できるのが素晴らしいですね。

    Macの論文管理 -Sente for iPadがi文庫を追い出した

    僕がMacでの論文管理をBibDeskからSenteに変えた本当の理由がこれ、Sente for iPadです。

    とりあえず、簡単な紹介動画を作ってみたのでご覧ください。


    デスクトップ版Senteとの同期はもちろん、文献情報の編集、PDFの閲覧・コメント・ハイライトの追加、新規文献の追加等、デスクトップ版と機能的にはほとんど差がありません。むしろ、複数ライブラリへのアクセスや、レート・タグを付ける場合なんかはiPad版の方が使い易いほどです。ほんと、Senteにしてよかった。今まで論文を読むためにi文庫を使ってきましたが、お役御免です。ありがとうございました。

    ところで、公式サイトではSente for iPadのリリースについて未だComing Soon!となっています(2010/12/12現在)。ではなぜ僕がこのアプリを持っているかというと、実は僕もよくわかりません。たまたまApp Storeに行ったらリリースされていたんですが、公式サイトでのアナウンスは無く、さらに日本のApp Storeでしか発売されていない模様。不審に思いながらも購入した数日後、Sente for iPadはApp Storeから消えていました。何が起きているのか、まったく分かりません。とりあえず、末永く大事に使わせていただきます。

    気になる方は閲覧のみの無料版、Sente Viewerでお試しあれ。

    2010年12月9日木曜日

    Macの論文管理 -BibDeskに別れをつげ、Sente6を使う-


    もう何年も使ってきたBibDeskですが、ついにお別れする日やってきたようです。。。新たな相棒はSenteになりました!!




    BibDeskはBibTexフォーマットに対応した無料で使える論文管理ソフト。動作も軽快で、必要十分な機能を持っていると思います。そんな僕が有料アプリであるSenteに乗り換えた理由の1つは文献の検索&取り込み力。これがもうすごいのなんのって。

    Senteで外部ライブラリから論文検索する場合、あらかじめ大量に用意されたオンラインライブラリを参照することが可能です。Web of ScienceやPubMed、Google Scholarなんかはもちろん、AmazonやGoogle Booksにまで対応してくれてるので、論文だけじゃなく本を探すこともできちゃいます。見つからない論文を探すほうが大変かもしれません。




    しかも、検索結果に表示されている文献は自動認識されて文献名の横に赤丸のImportボタンが表示されます。これをクリックすると、あっという間に自分のライブラリへコピーすることができちゃうのです。いや、まったく素晴らしい!今まではデータベースからBibTexのファイルをダウンロードして自分のライブラリに読み込むといった一連の作業が必要でしたが、Senteならこれが1クリックで終了するわけです。これは嬉しい機能です。さらに、文献のPDFファイルを取り込む場合もこれまた簡単。文献検索画面に表示されているPDFのリンクをクリックすると "Download and Import" という表示が現れます。これを選択すると、ライブラリ中の対応する文献に自動的にPDFを取り込んでくれます。なんて便利な世の中になったんでしょう。

    便利機能は他にも数えきれないほどありますが、ここには書ききれません。
    詳しく知りたい人は公式サイトの動画をご覧ください。

    BibDeskと違ってSharewareですが、MacユーザーでiPadユーザーなら買って損は無いでしょう!だってiPadアプリもあるんだもん。

    BlogPressを使ってiPhoneから投稿してみる

    iOS用ブログ投稿アプリ、BlogPressを使って書いてます。

    写真も添付できるみたい。






    iPadにも対応してるし、なんとか使えるかな!?


    - Posted using BlogPress from my iPhone

    2010年10月13日水曜日

    ZinioでScienceを購読してみたい


    iPadで電子ブックを読むことはほどんど無い僕ですが、たまたまマガストアで読んでいたMacFanの記事の中で素敵なサービスを発見してしまいました。その名はZinio。記事(2010年11月号99p)では、以下のように解説されています。
    海外でトップシェアを誇るデジタンルマガジンストア「ジニオ(Zinio)」が、いよいよ日本でもサービスをスタートさせる。ジニオはPC、Mac、iPhone、iPadなどの端末で購読できるサービスで定期購読やスクラップブックなど、他のプラットフォームではまだ実現されていない特徴を持つ。
    これはなんとも魅力的。定期購読にスクラップブック、確かにマガストアには無い機能です。早速iPadにアプリを導入(無料)。おもしろそうな雑誌を探してみましたが、なんとScienceが並んでいます!!! 知らなかった。本物の科学雑誌をデジタルマガジンとして購入できるとは。僕が遅れているだけなのかな。
     
    Scienceのお値段は1冊835円、1年の定期購読(51冊)では8,261円。iPadから購入しようとするとSafariに飛ばされました。アプリ内課金ではありませんが、逆に言えばMacのブラウザ上から雑誌購入が可能です。

    Scienceは今まで気になる論文だけを読むようなスタイルでしたが、MacでもiPadでも読めて1年購読が8,261円。うぅ、購入してみたい、けどきっと読まない。とりあえず保留です。


    ちなみに、Scienceの他にも
    • EnlightenNext
    • mental floss
    • National Geographic Interactive
    • Popular Mechanics
    • Popular Science
    • Science Illustrated
    • Seed magazine
    • Smithsonian Magazine
    • Smithsonian Magazine Interactive
    なんかが科学系分野にラインナップされていました。試しにナショジオでも買ってみようかな。

    2010年9月28日火曜日

    citeulikeならOS問わず論文情報を共有できる

     なんとなく存在は知っていたけどこれまで使ってこなかったciteulikeBibDeskの設定でちょっと行き詰まったことがあったので、気晴らしに初アクセスしてみました。

    まずはお決まりのユーザー登録を済ませ、論文を自分のライブラリに追加します。追加する方法は様々ですが、今回はBookmarkletを使ってみました。Bookmarkletが対応できるサイトは数多く用意されていますが、ISI web of KnowledgeGoogle Scholarのように対象外のサイトもちらほら。どうしても上記のサイトで利用したい場合は、Advanced bookmarkletsという開発版のものを使う方法があるようです。とりあえずは通常のものを利用して、ScienceDirectからいくつか論文を読み込んでみました。

    まだ数件の論文しか登録していないので使い方や使い心地について詳しく書くことはできませんが、印象としては論文用ソーシャルブックマークサービスといったところ。登録した論分情報は基本的に一般公開されるので、だれもが自分の論文データベースにアクセスすることが可能です。

    公開されることに抵抗を感じなければ、citeulikeは論文データベースの共有に力を発揮してくれるはずです。当たり前の話になりますが、citeulikeはブラウザを通してオンライン上のデータベースを利用するため、MacやWindowsといったOSの違いを気にせずに誰もが利用することが可能です。先日とりあげたBibDeskの共有機能のように、同じアプリケーションを使っていなければ使えないようなこともありません。citeulikeを使えば、研究室内で容易に論文データベースの共有ができちゃうわけです。周りにBibDeskユーザがいないと嘆いていたのは何だったんだ。

    ちなみに、citeulikeには自分と同じ論文を登録しているユーザを自動的に表示してくれる機能が備えられており、そのユーザの持つ他の論文を探ることで新たな論文を発掘することが可能です。これが結構楽しくて、今まで知らなかった論文に出会えることが多々あります。なにせ世界中のユーザが対象になるわけですから。ローカルな共有にこだわるよりも、世界に目を向けた方が自分にとっては有益なんだよね。

    2010年9月22日水曜日

    BibDeskの共有機能

    BibDeskの環境設定画面には、Sharingという項目があります。その名の通り、ここでは共有機能に関する設定を行うことができます。BibDeskにおける共有とは、同じローカルネットワーク上に繋がったマシン同士で文献情報を参照したり読み込んだりできる機能です。研究室内であれば大抵同じネットワークに繋がっているはずなので、共有機能を使って周りの人の読んでいるものを探したり、先輩おすすめの論文を貰うといったことが簡単に行えます。

    共有機能の設定画面(/環境設定/Sharing)には、
    • 共有されている文献情報を探す
      "Look for shared bibliographies"
    • 自分の文献情報を共有する
      "Share my bibliographies"
    • 共有用パスワードを設定する
      "Require password"

    という設定内容が用意されています。iTunesでライブラリの共有を行う際と非常に似ています。さらに例えるなら、BibDeskの共有機能はiTunesのホームシェアリングのようなものです。情報を公開閲覧するだけでなく、自分の持っていない文献を読み込むことが出来るためです。ただし、iTunesのホームシェアリングではメインマシンが決まっていて、他のマシンがそこからデータを取り込むという形ですが、BibDeskの場合は双方向でのデータのやり取りが可能という点で大きく異なります。

    こんな便利な共有機能ですが、最大の問題はBibDeskのユーザ同士でなければならないことです。すなわち、MacユーザでありながらSentePapersではなくBibDeskを使っている人が周りにいないと使えない機能です。残念なことに僕の周りでこの条件に当てはまる人はたった一人。しかも、全く研究分野が異なるので共有したい論文もほとんどありません。。。BibDeskの普及を祈るばかりです。


    BibDesk公式サイトのSharing解説ページ
    http://bibdesk.sourceforge.net/manual/BibDesk%20Help_66.html#SEC126

    2010年9月19日日曜日

    5 awesome iPad Apps for chemistry


    海外ブログ風のタイトルにしてみましたが、本文は日本語で書きます。そんなわけで、iPadで使える化学系アプリ5個を挙げてみました。数は少ないですが、どれも値段のわりに秀逸なアプリだと思います。ちなみに、KeynoteやNumbers、The Elementsのような有名アプリは除いてあります。

    -------------------------------------------------------------------------------------------------------------------


    iScience for iPad
    iScience for iPad
    理系の公式集。美しい周期表も付属してます。公式にはコメントや重要度をつけることもできる。

    -------------------------------------------------------------------------------------------------------------------


    LabCalPlus
    LabCalPlus
    分子量やモル濃度の計算ができる。さらに、アミノ酸の情報なんかもそろってます(記事冒頭の画像)。

    -------------------------------------------------------------------------------------------------------------------


    WolframAlpha
    WolframAlpha
    あらゆる情報を "Computing" してくれるソフトです。化学系の情報だけじゃありません。シカゴの失業率から金の相場まで、なんでもありな天才君。

    -------------------------------------------------------------------------------------------------------------------


    iProtein
    iProtein
    プロテインの情報よりも、分子式を書けることの方が僕にとってはありがたい。無料アプリです。

    -------------------------------------------------------------------------------------------------------------------


    Molecules
    Molecules
    分子の3Dモデルを閲覧することができます。デフォルトで用意されているもの以外にネットから新たにダウンロードすることも可能。ただ、シンプルな分子には対応していないのが少し残念です。こちらも無料。

    -------------------------------------------------------------------------------------------------------------------

    以上が僕のiPadに入っている化学系アプリです。 あとは辞書アプリが欲しいんですが、高額なものが多いのでまだ躊躇している段階です。やっぱりウィズダムを買うことになるのかな。

    2010年9月16日木曜日

    Zeiss Ikonは良いカメラ?_内蔵露出計の話


    Zeiss Ikonを購入してからすでに2年が経過しました。この間何本のフィルムを消費したか定かではありませんが、期待以上の働きをしてくれていることは間違いありません。特に、明るいビューファインダーや1/2000のシャッターの存在はZeiss Ikonの魅力を語るうえで欠かせません。また、ライカMマウント互換ということもあり、オールドレンズを楽しむという最高の遊びを提供してくれました。

    ただ、唯一不満を抱いている点を挙げるとすれば内蔵露出計です。Zeiss Ikonには、中央部重点測光のTTL露出計が搭載されています。最初のうちは、この露出計を信用して気軽な撮影を続けていましたし、露出計の結果に不満を抱くこともありませんでした。しかし、使い始めてから1年が経過した頃から、露出計が異常に敏感な反応をするようになりました。中央部重点ではなくスポット測光だったのかと思うほどフレーミングによってめまぐるしく値が変化するので、夜間撮影のような明暗さの激しい条件では全く露出計が役にたたなくなってしまいました。この個体だけで起きた偶発的な問題なのかはわかりませんが、撮影に支障をきたしたことは確かです。その結果、今では全くといっていいほど露出計をあてにしなくなり、逆に脳内露出計を鍛えることができました。よく言われていることですが、感覚的に露出を判断できるようになると露出計をあてにするよりよっぽど軽快な撮影ができるようになります。せっかく露出計付きのカメラを使っているのにそれを生かさないのはもったいない気もしますが、Zeiss Ikonは露出計が無くたって十分魅力的なカメラです。今後もこのスタイルで、Zeiss Ikonと付き合い続けていきます!

    Zeiss Ikonは良いカメラ?_出会いから購入まで


    コシナCarl Zeissの作る21世紀のレンジファインダーカメラ、Zeiss Ikon。このカメラと初めて出会ったのはアサヒカメラの記事の中。一瞬でそのフォルムに惹かれたことを今でも覚えています。その後、名古屋駅西口のビックカメラで実機を触り、ファインダーの圧倒的な明るさに心を奪われてしまいました。それまで一眼レフしか所有したことがなかったために漠然とレンジファインダーに憧れを抱いていましたが、それはいつのまにかZeiss Ikonへの憧れと変わっていきました。もちろん、カメラの王様と称されるM型ライカも触りました。物作りの良さは確かに伝わってきましたが、Zeiss Ikonほどの魅力を感じることはありませんでした。それはひとえにライカが中古であることが理由だったと思います。今後人生を共にするカメラを選ぶにあたり、だれかに愛用されていたカメラというのがなんとなく許せませんでした。そんなささいな拘りがあったせいで、むしろ、同じコシナが作っているBessaのほうで最後まで悩んでいたと思います。デザイン的には圧倒的にZeiss Ikonでしたが、Bessaには機械式シャッターというメリットがありました。アナログ思考の強い僕としては、かなり魅力的なポイントです。そんな思いを断ち切ってくれたのは、やはり朝日カメラの記事。古本で買ったものでしたが、「名機の条件」という2005年9月号の特集で敬愛する赤城耕一さんが熱く語っていました。113ページの内容を引用させていただきます。
    私がいま、レンジファインダーカメラの名機になるのでは、と期待するのは、まもなく登場するコシナとカール ツァイスが共同開発した「ツァイス イコン」である。基線長の長い距離計、新しいファインダー構造など、試作機を使用した限りでは、これまでとは異なるレンジファインダーカメラ、という印象をもった。ファインダーの改良などは、本来、ライカ社自身がやらなければならない要件である。ライカ的な物質的充足感は薄いが、逆にライカのように特別な位置にあるカメラではない、ということに共感する。
    ---中略---
    ライカM3と異なり、自分の生きている時代に登場したツァイス イコンについては胸を張って語ることができる。「昔のライカは出来がよかった」という話は、もう聞き飽きたし、自分で語るのも疲れた。私たちはレンジファインダーカメラのいまを、そして未来を語らなければならない。
    さすが赤城さん。言うことだけはカッコいい!この記事を読んで、実際に僕はZeiss Ikonの購入に踏み切ったわけです。ちょっと文章が長くなってしまったので、購入後の話はまた次回に。

    2010年9月14日火曜日

    アマチュア天文家が新星を発見できる理由


    天文学の知識は全く持ち合わせていない僕ですが、ずっと気になっていた疑問があります。それは "何故アマチュア天文家が新星を発見しまくっているのか" というものです。天文系サイトで「アマチュア天文家の~~さんが今年何個目の新星を発見」といった内容の記事をよく目にします。こういう記事を見ると、なぜアマチュアが新星を発見できるのか。そして、そもそもアマチュアだからわざわざニュースになっているだけで、プロにとってはそれほど難しいものではないのかも、といった疑問が湧いてきます。

    以前、天体物理学?を専攻している先輩に酒の席で同じ疑問をぶつけたことがあったのですが、酔っぱらっていたせいで思い出すことができません。 そんなわけでずっと悶々と疑問を抱き続けていましたが、ふと思い立って検索してみたら楽天のQ&Aサイトで以下のような記事をみつけました。
    超新星や彗星の出現を発見するのは、天文学者よりアマチュア天文家のほうがはるかに多いようです。天文学者は、対象となる天体を望遠鏡などで観測します。望遠鏡の視野がせまく、近くに新星があっても気がつきません。コメットハンターというひとはアマチュア天文家で、捜天活動といって広い視野で新しい星を探しています。ただ新しい星を見つけても狂喜乱舞というわけでもなく、位置データを坦々と報告するといった雰囲気です。このアマチュアからの新星発見という連絡をうけて、天文学者などが新星の観測をおこないます。
    おお、同じことを聞いたような気がします。プロは大規模望遠鏡を用いて狭い視野の観察を行うけど、アマチュアは視野の広い小型の望遠鏡を使って広い範囲を見ているから新星の発見が可能だと。ただ、なぜプロの天文学者は狭い範囲に絞って観測を行うのか、という疑問が残ります。新星の発見は天文学の研究にとってあまり重要ではないんでしょうか。どなたかご教授いただけると幸いです。

    ところで、"アマチュア天文家"と書いてきましたが僕からすれば知識や設備は明らかにプロの域に達しています。例えば、日本で超新星発見数の最多記録を持つ板垣公一さんという方は、山形と栃木に自身の観測所を所有していて、設置されている望遠鏡やその他の機器についても(あくまで僕のイメージですが)大学の研究室のような印象を受けます。結局のところ、アマチュアというのはそれを専門の職としていないだけで、アマチュアだからプロには敵わないっていうのは安易な偏見ということですね。


    写真は板垣さんの公式ウェブサイトから引用させていただきました。

    2010年9月11日土曜日

    iPadで論文を読むのは予想より快適かも


    「PDF化した論文をiPadで読みたい」と思っている研究者は少なからずいるようで、検索してみるといくつかのレビューが見つかります。その中には、論文を読むには画面が小さい、描画速度が遅い、といった意見もちらほら。僕がiPadを欲しがっていた主な理由も論文閲覧のためでしたので、こういった意見に少々ビビっておりました。それでも勢いで買ってしまったiPad。結局のところ、思っていたよりずっと快適でした!

    僕の使い方は、i文庫HDを使ってDropbox経由で論文PDFをインポート&閲覧するというもの。i文庫HDはいろんなサイトでレビューされている通り、Apple純正の電子ブックリーダーであるiBooksよりもはるかに軽快で細かな設定が可能です。論文は普段MacのBibDeskで管理していて、著者名+発行年+タイトルの順で設定したCite Keyがそのまま対応するPDFのファイル名になっています。ふと読みたい論文が出てきても、i文庫HDからDropboxの論文フォルダに移動し、目的の論文を簡単に読み込むことができます。もちろん、読み込んだ後にファイル名を変更することも可能です。また、論文用の書棚を作ることで、論文ファイルに簡単にアクセスすることができます。


    肝心の読み心地については、スムーズな動作のおかげでストレスを感じることはありません。もちろん、画面サイズの関係から縦・横どちらの表示であっても拡大しなければ読むことはできませんが、iPadを買う以前からiPhoneのGoodReaderで論文を読んでいた僕としてはさして問題になりません。マーカーを入れたりコメントを書き込むことはできませんが、iPadでの論文閲覧はあくまで"どこでも論文を読める"ことが重要と考えているので、しっかり読みたい重要な論文は今でも印刷して読んでいます。iAnnotate PDFを使えば書き込みも可能ですが、Dropboxとの連携ができない点で僕的にはNGです。

    2010年9月9日木曜日

    図鑑を自炊して持ち歩こう


    iPadを購入してから何冊かの本を自炊してきましたが、一番使えるなと思ったのが植物図鑑です。図鑑は眺めているだけでも楽しいんですが、実際に野外に出て現物と照らし合わせてみるとますます楽しくなり、読んだ内容を生きた知識として身につけることができます。普段道を歩いていてこの植物なんだっけ?と思った時に図鑑が手元にあればといつも思うんですが、PDFにしてあればいつでも図鑑を取り出して見ることができます。

    僕が実際に自炊したのは、オークヴィレッジ発行の「森の博物館 原物標本」という本です。表紙も含めて35ページとかなりボリュームが少ない冊子なんですが、日本人と関わりの深い30種類の樹木に焦点を絞っていて、ページ数のわりに充実した内容になっていると思います。ただ、ヒノキ属とコナラ属以外は1つの属で1種しか紹介されていないので、もう少し本格的な図鑑が欲しいところです。古本屋にでも行ってみようかな。

    2010年9月8日水曜日

    最小クリック数で辿り着け!! ウェブサーフィン大会


    以前から、あったら面白いだろーなと思っていましたが、やはり欧米人は行動力が違います。2010年10月13日、ドイツのStuttgartで行われるのはウェブサーフィンのスキルを競うコンテスト。Stuttgartにあるアートスクール?Merz Akademieの学生によって企画されたものらしく、Trail Blazersと名付けられたこのコンテストは今回ですでに3回目。なかなか盛り上がってるみたいです。

    ウェブサーフィンといっても、キーボードや検索エンジンを使ってはいけません。純粋にリンクのクリックのみで目的サイトまで辿り着くというクラシックな手法に限られています。ブラウジングには、アドレスバーが取り除かれクリック数が記録される特別なブラウザを使用し、クリック数が最小だった人がチャンピオンです。


    第1回目のコンテストで実際に設定されたスタートとゴールサイトは、

    http://www.apple.com/ipad/ >>>
    http://get.adobe.com/de/products/flashplayer/

    http://imdb.com >>>
    http://thepiratebay.org 

    http://pleaserobme.com/ >>>
    http://polizei.de/

    などなど。 こちらで参加者のサーフィンルートが公開されてますけど、予想以上に難しそうです。いろんな意味で検索エンジンが重要な地位を占めている昨今ですが、クリックのみでのブラウジングに立ち返るのも悪くないかもしれません。

    Stuttgart、行ってみたいです。


    大きな地図で見る

    2010年9月7日火曜日

    iPhoneを露出計にするアプリ: SENOGUIDE


    今ではカメラに露出計が内蔵されているなんて当然の話ですが、古い時代のカメラには露出計がついていないものが多くあります。そんなカメラを使う時に活躍するのが単体露出計です。セコニックのスタジオデラックスなんかが有名です。ただ、露出計を持ち歩くぐらいならレンズをもう一本持って行きたい、と僕は考えてしまいます。そんなわけで、いつも持ち歩くiPhoneに露出計アプリを入れて代用しています。露出計アプリには、内蔵カメラを露出計にするものと、単純に露出早見表を表示してくれるものがあります。僕は、後者のアプリ: SENOGUIDE-Cを入れています。



    セノガイドというのは関研究所というところが販売していた露出換算表らしく、このアプリはそれをまるまるiPhoneに移植したもののようです。使い方はアプリのサポートページに記載してあったので、それを引用。
    First, Tap [L-D]tab to set Season.but it's use only in JAPAN.
    Step1, rotate smaller dial to select ISO and sunsine or cloud.If you use at night or inhouse, select [N].
    Step2, rotate bigger dial to select scene.In windows number means Time.Can't use time? okay, you can use "SHADOW LENGTH".
    See number under standing woman on bigger dial.Shadow length = Your length x times.Match shadow length and scene.
    If you selected [N], match [N] and right [N] scenes.
    Step3, see leftside. You can read exposure pairs.
    要するに、状況に合うようにダイヤルを回していくと最終的に最適な絞りとシャッタースピードの組み合わせがわかるという流れのようです。アバウトなように思えますが、光源の種類や明るさなどのかなり細かな設定ができるので、ちゃんと設定できればかなり正確な値が出るんじゃないでしょうか。ただ、iPhoneアプリでは画面サイズの問題で視認性が悪く操作しにくいのが難点で、実は僕自身も一度しか使用したことがありません。結局は自分の勘で露出を決めちゃったほうが早いというよくあるオチです。それでも、普段と違う感度のフィルムを使う時なんかはきっと活躍してくれるはずです。。。

    参考サイト

    2010年9月6日月曜日

    Firefoxに入れてるアドオンを公開してみる


    最近ではMacで使えるブラウザも魅力的なものが増えてきましたが、僕は断然Firefoxです。理由は主に2つあって、一つは拡張機能、もう一つはショートカット。特に、便利な機能を追加できる拡張機能は絶対に必要です。今僕が入れてるのは以下の18個。
    1. 1Password
      同名のパスワード管理ソフトと連携
    2. Add-on Collector
      アドオンのコレクションを管理
    3. AutoPager
      ページの自動読み込み
    4. Cooliris
      クールかつ高速なイメージブラウジング
    5. Delicious Bookmarks
      ソーシャルブックマークDeliciousをFirefoxで
    6. Easy Youtube Video Downloader
      Youtube動画のダウンロード
    7. Evernote Web Clipper
      見てるサイトをEvernoteへ
    8. feedly
      おしゃれなRSSビューア
    9. Firefox PDF Plugin for Mac OS X
      PDFをFirefox上で表示
    10. Firefox Sync
      異なるFirefoxで同じ環境を
    11. Flagfox
      閲覧中のサイトが置かれているサーバを示す
    12. Gmail Notifier
      Gmailチェッカー
    13. Google Gears
      Googleでオフライン作業
    14. Google Reader Watcher
      Growlと連携できるチェッカー
    15. iReader
      Safari5のReader風
    16. Peers
      検索でトップヒットするページを検索前に表示
    17. Read It Later
      閲覧中のページをRead It Laterに保存したり
    18. Site Launcher
      Firefox用のサイトランチャ
    さらに、GrApple Yummyというテーマを入れて見た目をSafari風にしています。

    ここで挙げたアドオンは、僕のコレクションとしてFirefoxのサイト上で公開してます。。。わざわざ一覧を書くまでもなかったかな。

    希望はあるのか


    2010年10月1日から開始されるタバコ増税を前に、好きな銘柄をカートン買いしてきました。HOPE(10)、いわゆるショートホープが僕のお気に入りですが、増税に伴って現行価格150円から220円へ値上げされます。JTの販売する主な銘柄の価格変化は以下の通り。
    マイルドセブン等33銘柄 現行 300円 → 改定 410円
    ピアニッシモ等18銘柄 現行 320円 → 改定 440円
    セブンスター・ピース等14銘柄 現行 300円 → 改定 440円
    キャスター等10銘柄 現行 290円 → 改定 410円
    ホープ等5銘柄 現行 150円 → 改定 220円 
    かなり大幅な値上がりですね。値上がりの理由は当然タバコ税の増税にあるわけですが、増税の理由は「たばこの規制に関する世界保健機関枠組条約: WHO Framework Convention on Tobacco Control」による規制に起因しているようです。本条約の目的は、厚生労働省のウェブサイトにおいて
    たばこの消費、および受動喫煙が健康、社会、環境、および経済に及ぼす破壊的な影響から、現在、および将来の世代を保護する。  
    と記載されています。この目的に基づく取り組みの一つが増税です。増税によってタバコ消費を減らし国民を守ると考えているようですが、それならいっそタバコを売らなければいい、と思うのは僕だけなんだろうか。"破壊的な影響から保護する"ことが目的ならば。

    Macbook新調? 踏み切るべきか否か


    僕の愛機はMacbook。公式サイトによると、モデル名はMB062xx/Aで13-inch Late2007と表される機種のようです。メモリとHDDは自分で増設したので、現在のスペックは
    CPU: 2.2 GHz Intel Core 2Duo
    メモリ: 4GB
    HDD: 320GB
    となっています。ヘビーには使ってはいますが、重たい作業が多いわけではないのでスペック的には必要十分です。 唯一の問題点はトラックパッド。クリックボタンが暴走し始めました。押してもいないのに勝手にクリックされてしまいます。これが結構やっかいで、原稿を書いているときなんかは変な場所に飛ばされたり、漢字の変換中は強制決定されたり、作業を邪魔されてストレスが溜まります。なんとか直せないかとバッテリーを外して裏側から押し上げてみましたが効果無し。寿命としてあきらめるしか無いのかな。でも、マウスやトラックボールに乗り換える絶対いやだ。ホームポジションを崩さずにカーソル操作ができるトラックパッドはMacbookを扱ううえで絶対に欠かせません。

    そんなわけで、Macbookを新調しようか検討中です。 お金は無いので、最安モデルです。と思ったけど、サイトを見てみるとMacbookは13インチの一種類しか用意されていない。シンプルになったもんだ。主要スペックは以下の通り。
    CPU: 2.4 GHz Intel Core 2Duo
    メモリ: 2GB
    HDD: 250GB
    あれ、あんまり僕のと変わらないな。グラフィックスとかバッテリについてはアップデートされてるんだけど、基本的にはそんなに進化したわけではなさそう。購買意欲が少し薄れてしまった。94,800円ってのも微妙だ。むむむ。もう少し悩んでみよう。

    BibDesk+Dropbox



    Mac向けのフリー論文管理ソフトであるBibDeskは、僕の研究生活にとって必須のツールです。4年ほど前から使っていますが、最近になってDropboxを使った論文データ&PDFファイルの同期を行うようになり、ますます最強のソフトに仕上がりました。

    やってることは簡単で、Dropbox上にBibDeskで作った論文データと関連するPDFを置くだけ。たったこれだけで、研究室と自宅に同一の環境を作ることができます。実際にはBibDeksの細かい設定は同期されませんが、 どこにいても同じ論文データベースにアクセスできることが重要なんです。DropboxはiPhone&iPad向け公式アプリを出してますから、モバイル環境から論文PDFを読むことも可能です。なんと便利な世の中。

    LinkWithin

    Related Posts Plugin for WordPress, Blogger...