2011年12月18日日曜日

Sente 6.5の衝撃: 新ノートインターフェイスやシングルコレクションタブなど


Senteが6.5になりました。メジャーアップデートだそうです。今回のアップデートはかなり気合いが入っていて、心くすぐられる新しい機能や地味ながらも着実な改善が随所にみられます。これらの変更点すべてを試したわけではないんですが、新しくなったノート機能やシングルコレクションタブなど、個人的に気に入った機能をいくつか紹介してみます。


ノート機能の新インターフェイス
Senteでは文献に注釈を付けたりマーカー(Highlight)を入れられるノート機能が用意されています。ノート機能の中でもいくつか変更点があるんですが、最も注目すべきはPDFに入れたマーカーの色がノートの色に反映されるようになったことです(下画像)。

New notes interface

今までは、PDF上のマーカーの色は指定できても、対応するノートにマーカーの色が反映されず、ノートの色はすべて同一でした。今回のアップデートでマーカーの色=ノートの色となったことで、注釈部分を見分けやすくなりました。

また、ノートにマウスオーバーした時に表示される項目(Close, Delete, Copy)に"Source"が加わりました。これをクリックすることで、そのノートがハイライト表示している箇所にジャンプできます。一つのPDFに沢山のノートを書いている場合に便利な機能ですね。


シングルコレクションタブ
6.5から新たに導入されたシングルコレクションタブ(Single collection tabs)は、コレクションをタブで開くための機能です。例えば、以下の画像はModified in the last weekというコレクションをタブで開いたものです。コレクションであればなんでも開けるので、デフォルトで用意されているRecentやBy Statusコレクションだけでなく、自分で作成したスマートコレクションなんかでも使えます。

Single collection tabs


タブで開いた場合、画面左に表示されていたライブラリ表示がなくなるので、スペース的な無駄がなくなり閲覧がより快適になると思います。


その他の注目機能
Senteの公式ブログではmultiple-line reference list viewと紹介されている、リファレンスリストの新しい表示方式。これまで文献情報は一行表示でしたが、今回からは3行表示がスタンダードとなります。3行の内訳は文献名、著者名、その他文献情報となっていて、添付ファイルのサムネイルも左端に表示されます。

Standard View

もちろん、今までの一行表示(グリッドビュー)も選択可能ですが、やはり新しい表示方式のほうが断然見やすいですね。MacBook Airの11インチのように画面サイズに余裕の無いマシンでSenteを動かさないかぎり、グリッドビューとはおさらばです。

Grid View

地味な機能ですが、Macのプリントダイアログへの対応も6.5の新機能です。ダイアログのPDFメニューから、PDFを直接Senteに送ることができるようになりました。

Save PDF to Sente

他にも、Mac OS 10.7のフルスクリーンモードへの対応や、セットアップメニューの改善など、本当に沢山の新機能や改良点があります。Senteには、高機能だけどデザインや操作性が少し野暮ったいというイメージがありましたが、6.5で実にMacらしいソフトに仕上がったんじゃないでしょうか。Macで使える文献管理ソフトはBibdeskMendeleyPapersなどがありますが、Senteにして良かったと思う今日この頃です。

参考
Sente 6.5.6 Released - The Sente Blog

2011年12月14日水曜日

deliciousのカテゴライズ機能と新たなデザインが良い

deliciousの新しいデザイン

長らく愛用しているソーシャルブックマークサービスのdelicious。本家Yahoo!に買収されてdel.icio.usからdeliciousへと変わり、2011の春には閉鎖されるとの噂が流れたものの、AVOSなる組織へ引き取っていただいて今日に至るわけです。AVOSに移ってからちょくちょくUIが変更になったりリンクコレクション機能であるStackが追加されたりと地道な改良が加えられてきたんですが、2011年12月13日、大幅なデザイン変更と気の利いた機能が追加されました。変更点は本家ブログで詳しく紹介されているんですが、個人的に最も惹かれたのはカテゴライズ機能。今まで無かったこと自体が不思議なんですが、こんな機能を待ってたんです。



deliciousにおけるカテゴライズ
deliciousでのカテゴリーは個々のブックマークに対するものではなく、いくつかのブックマークを集めたコレクションであるstackに対して付けられます。ブックマーク自体の分類にはタグを使いますが、複数のブックマークが混在するstackではカテゴリーを指定しておくことでより簡単に興味のある記事に辿り着けるようになります。

Categories

例えばTechnology & Scienceのカテゴリーには


などの興味を惹かれるstackが掲載されています。デフォルトではPopular Today表示になっているので、そのカテゴリーで人気のstackが表示されるわけです。もちろん、RecentやPopular This Weekなどに変更して表示させることも可能です。

Stacks in Technology & Science


カテゴライズ機能の魅力
今回のカテゴライズ機能の登場により、僕にとってdeliciousが単なるブックマークの保管場所ではなく、あらゆる情報がみつかる巨大な本屋さんになった気がします。都会の大きな本屋さんを訪れた時に気持ちが高まるあの感じです。もちろん、deliciousはソーシャルブックマークなので、人気のブックマークやstackがトップページに表示されたり、それらをフォローすることは今までも可能でした。でも、あらゆる分野の情報が溢れ過ぎていて、雑多に山積みされた書店といった印象。興味のある分野の情報を探し出すのに多少の労力が必要でした。今回、カテゴリーによって情報が整理されたことで、今まで埋もれていた情報をより入手し易くなったんじゃないかと思います。

デザインについても、ブックマーク先の画像をサムネイル表示することでかなりグラフィカルになってますし、眺めてるだけでも楽しくなりました。deliciousはGmailとならんで僕の大好きなウェブサービスの一つなので、今回のような改良は大歓迎です。日本におけるソーシャルブックマークサービスははてなブックマークが人気のようですが、deliciousも捨てたもんじゃありません!

2011年12月7日水曜日

BodyParts3Dによる頭蓋骨モデルの作図とブログへの埋め込みテスト

BodyParts3D操作画面

自分の研究とは全く関係ないんですが、たま〜に臓器や骨格などの人体モデルを作図したいときがあります。でも、Illustratorのようなソフトで一から作るのは非常に面倒。ネット上の図を無断で使うわけにもいかないし、と思っていた時に発見したのがBodyParts3D。ウェブブラウザ上で無料で使えるサービスのようです。2010年にGoogleが公開したGoogle Body Borwser(現在はZygote Media Group, Inc.がライセンスを所有しているようです)と同じようなものだと思ってたんですが、実際に使ってみると遥かに多機能で驚きました。個人的に感動したのは、組織毎に色分けした図を作成可能なことや、作成した図を書き出せるだけじゃなくてサイトに埋め込めること。ということで、実際に頭蓋骨を作図して、以下に埋め込んでみました。


画像の移動や視点調整、自動回転、表示倍率などを直接変更できるのがうれしいですね。ちなみに、この図では前頭骨のみを赤くしてみました。あるパーツのみに注目して欲しい場合、こんな図が作れると非常に助かります。と思っていたら、なんとWikipediaで使われている一部の画像(以下リンク)はまさにこのBodyParts3Dで作られていることを発見。
色が透明だったり、顎が開いていたり。使いこなせばこんな見せ方もできるんですね。
詳しい使い方は、公式動画ユーザーガイドが参考になります。

BodyParts3D, Copyrightc 2008 ライフサイエンス統合データベースセンター  licensed by CC表示-継承2.1 日本”

2011年11月28日月曜日

香嵐渓ライトアップ動画2011

2011年11月25日

名古屋人にとっては手頃な紅葉スポットとして有名な豊田市足助の香嵐渓。紅葉シーズンは日没から21時までライトアップをしているので、平日の夕方に車を走らせて動画撮影に行ってきました。EOS Kiss X4にOlymous OMレンズを装着というのはいつも通りですが、今回は三脚を使っての撮影です。ISO感度は1600-3200。思ってたよりノイズが目立ちます。


撮影日は11月25日(金)。夜だったので詳しくはわからないんですが、紅葉はおそらく今がピークでしょう。ライトアップは12月4日までだそうです。

参考: 足助観光協会Blog

2011年10月21日金曜日

浅草寺の写真と最近のフイルム現像事情

Zeiss Ikon, Color Skopar 2.5/35 PII, Fuji

最近は写真を撮りに行くことがめっきり少なくなり、出張時にちょこっと寄り道して撮影する程度になってしまいました。今回は東京出張時に立ち寄った浅草寺の写真を少し紹介。あいにくの曇り空で、時間も少なかったのですが、頑張ってISO100フイルム2本を消費してきました。カメラはZeiss Ikon、レンズはColor Skopar 35mm F2.5 PIIです。

Zeiss Ikon, Color Skopar 2.5/35 PII, Kodak

休日ということもあり、境内は観光客で溢れていました。とりわけ、中国人等のアジアからの観光客が多く見受けられました。中国の方は独特なスタイルで写真を撮ると言われますが、この家族はiPad2で写真を何枚も撮る姿が非常に目立つ存在でした。記念写真の形も時代とともに多様化してますね。

Zeiss Ikon, Color Skopar 2.5/35 PII, Kodak

スカイツリーというものがいったい何処に作られているのか知りませんでしたが、浅草から隅田川を挟んで対岸の墨田区に建設中なんですね。参道からカメラを構える人達に教えていただきました。ただ、東京タワーのほうが形が綺麗な気がします。完成すれば印象も変わるんですかね。

Zeiss Ikon, Color Skopar 2.5/35 PII, Kodak

本堂内からの参拝者の様子です。みなさん真剣にお祈りされてます。この後、小雨が降り出したために堂内に人が沢山避難してきました。


現像について
ところで、今回の写真はPriNet1(プリネット ワン)というところで現像とデータ化したものです。僕がいつも使っているキタムラでは、現像とCD書き込みはフイルム1本でも1000円程度かかります。しかし、PriNet1はネガフイルムの現像とCD書き込みで350円。会員価格ならわずか310円。撮影済みフイルムを郵送する必要があるので定形外の料金が別途必要となりますが、フイルム数本なら120円で送れますのでどちらにしろ格安です。同時に数本のフィルムを送れば送付代も節約できます。また、ネガスキャン時の補正の有無や画素数を3段階(220, 340, 600万画素)から選択することができます。

今回は初めての利用ということで、補正有り、画質は最も低い220万画素でお願いしました。その結果が今回紹介した写真です。コントラストの低いネガから、なかなか良いデータを作っていただきました。また、画質もウェブ上で使うなら220万画素で十分です。上の写真は送られてきたCDから直接アップしたものですので、よかったら参考にしてみてください。しばらくは、カラーネガの現像にはPriNet1を使ってみようと思います。

ミツカン工場見学で辿るお酢と握り寿司の歴史

ミツカン本社ビル

食卓の友、ミツカンの本社が愛知県半田市にあると知り、本社前にある「酢の里」という日本唯一のお酢の総合博物館内でミツカンのお酢造りの歴史を学んできました。なぜミツカンがお酢会社として成長したのか、そしてミツカンのお酢と握り寿司の関係を知ることができました。ということで、今回はその成果をご報告します。


ミツカンのお酢づくり -酒粕酢-
お酢はどのように作られるのかご存知でしょうか?一般的な米酢は、米のデンプンを麹カビで糖化、酵母でアルコール発酵させたお酒を酢酸発酵させて作ります。しかし、ミツカンの工場見学では米やお酒ではなく酒粕を原料にしたお酢造りが紹介されています。そう、酒粕を使うことこそミツカンのお酢づくりの原点。もともと酒造メーカーであったミツカンは、酒造りの際に出る酒粕を原料にしてお酢を作ることを始めました。酒造りの副産物である酒粕を使うことで、コストを大幅に削減したお酢造りができるようになりました。また、酒粕を熟成させると旨味が増すというメリットもあります。このようにして、ミツカンはお酢の主要メーカーへと成長していきます。

発酵室内の仕込み桶

現在のミツカンのお酢造りは工業生産が基本ですが、「酢の里」では当時の酒粕酢を再現し、今でも昔ながらのお酢を生産しています。館内展示によると、酒粕酢の作り方は以下のような流れになります。まず、原料となる酒粕を3年間熟成させ、水を加えて撹拌します。これを圧搾したものを「酢元」と呼び、大釜で沸騰させてから「種酢」の入った仕込み桶に移し、酢酸菌による酢酸発酵を行います。上の写真は、酢酸発酵に使われる仕込み桶の様子です。ガラス越しに見学することができ、係員さんが仕込み桶のフタを開けて中の様子を見せてくれます。辺りにはお酢の香りが漂い、現像時のような気分に浸れます。

仕込み桶表面の酢酸菌

仕込み桶の表面に見える筋の入った膜が酢酸菌です。酢酸菌は好気性なので、空気と接する桶表面で発酵が進むことになります。酢酸発酵によって生じた酢酸は酢元よりも重いため、酢酸は桶の下に沈み新たな酢元がまた発酵されていきます。撹拌しなくても自然にお酢が作れるなんて便利な仕組みです。こうして作られた酒粕酢は貯蔵樽の中で1-3ヶ月熟成され、濾過を経て製品となります。実際にこの手法で作られた酒粕酢は館内の売店で購入することができます。


ミツカンと握り寿司
一時期、週刊大衆で連載されている寿司屋與兵衛を読んでいました。握り寿司の考案者として知られる華屋與兵衛を題材にした漫画ですが、ミツカンの酒粕酢は與兵衛の握り寿司と深い関わりがあります。ミツカンの創業者、初代中野又左衛門が酒粕酢の製造に成功したのは1804年(文化元年)、本格操業を始めたのは1811年のことです。一方、與兵衛が江戸で握り寿司を考案したのは1818年頃。ミツカンの酒粕酢とほぼ同時期に握り寿司が登場し、相性の良さと酒粕酢の値段の安さから両者の組み合わせは広く普及するようになります。又左衛門は当時江戸の視察を行ったそうですが、握り寿司による酒粕酢の需要がそれほど高かったということでしょうか。酒粕酢は握り寿司の発展を支えたと言っても過言ではなさそうです。

酒粕酢「三ツ判山吹」と握り寿司(木箱の中)

上記のように、ミツカン酒粕酢の主要消費地は江戸であり、半田で生産されたお酢の多くは江戸に輸出されました。輸出には海上交通が使われたようですが、現在でもその名残りを半田の町並みから知ることができます。ミツカン本社前には運河が広がり、お酢以外の醸造業もこの運河を利用して海上輸送を行っていました。映画「姿三四郎」のロケ地としても知られている名所だそうで、運河沿いに立ち並ぶ醸造蔵は一見の価値があります。

運河沿いの醸造蔵


最後にトリビア
ところで、現地に行って気付いたことなんですが、ミツカンの英語表記 "mizkan" はmizkanのフォントが異なっています(写真下)。「酢の里」の解説員の方に聞いたところ、ミツカンのお酢造りのこだわり、「味」「きき」「香り」の三つを意識してmizkanのフォントを変えているそうです。 いや、ちょっとうる覚えなので自信ありません。とにかく、理由があってフォントをわざと変えているんだそうです。気になるかたは是非直接「酢の里」で理由を聞いてみてください。

mizkan 中埜酢店

以上、「酢の里」見学で学んだ酒粕酢造りと握り寿司のお話でした。まだまだ書きたいことがあるんですが、長くなりすぎるのでこのへんにしときます。それでは。


大きな地図で見る

2011年10月2日日曜日

キムワイプはレンズクリーナーとして使える


大学の実験室なんかでは必ずといっていいほど見かけるキムワイプ。毛羽立ちが少なくホコリが出にくいのが特徴ですが、レンズのクリーナーとしてもかなり使えるようです。マップカメラ1号店の地下1階でみかけたんですが、キズも拭き取り跡も付きにくいとのこと。


Amazonでの販売価格をみると、一箱(200枚入り)140円で購入できます。一方、フジフイルムのレンズクリーニングペーパーは、50枚入りで140円くらい。キムワイプは普通のティッシュ代わりにも使えますから、圧倒的にコストパフォーマンスが高い。一家に1箱は置いておきたい一品です。

2011年9月7日水曜日

EOS Kiss X4で初の天体撮影

木星とプレアデス星団
OM Zuiko 2.8/28, F4, 10s,  ISO 1600

夏の終わりに人生初の天体撮影をしてきました。場所は愛知県の設楽町。名古屋から猿投グリーンロードを使って1時間半ぐらいで行けるロケーションです。天文の知識も望遠鏡も無いので、EOS Kiss X4とOMレンズだけでの固定撮影。トップの写真はひときわ明るく輝いていた星と、その傍らで集まっていた星を撮影したもの。帰宅後にStellariumで調べたところ、明る星が木星で、星の集まりはプレアデス星団、別名すばるということがわかりました。星の名前がわかると、天体観測が一気に面白くなりますね。

後日、多少予習をしたうえで再チャレンジ。目標は、プレアデス星団とアンドロメダ銀河を綺麗に撮影すること。そこで、OM Zuiko 2/90 Macroを使うことにしました。90mm*1.6=144mm。ほどよい焦点距離なので目的の星への導入も楽だし、なにより明るいし良く写るレンズです。

というわけで、まずはプレアデス星団。先日よりも大きく撮ることはできたんですが、なんかピントがイマイチかも。そして、中途半端に拡大しても、あんまり美しくない気がします。トップの写真のほうが良かったな。

プレアデス星団
OM Zuiko 2/90 Macro, F4, 2.5s, ISO 1600, トリミング



次はアンドロメダ銀河。これ、そもそも探すのに苦労しました。Stellariumで事前に調べてあったし、現地でもiPhone AppのPlanetsで位置を確認したんですが、何度探してもみつからない。双眼鏡を使って予想される場所を丁寧に探してようやく見つかりました。肉眼で見えるって情報だったけど、今回の条件ではほとんど見えなかったな。以下の写真が、そんなアンドロメダ銀河の写真です。ISOを6400に上げたのでノイズの目立つ絵になってしまいましたが、一応銀河の姿が確認できます。個人的には、この写真撮った時はチョッピリ感動しました。

アンドロメダ銀河
OM Zuiko 2/90 Macro, F2.8, 3.2s, ISO 6400 トリミング



ほかの天体も何枚か撮影したんですが、ここではオリオン座の写真を2枚紹介しておきます。1枚目は、オリオン座が東の空から上ってくるところです。ホワイトバランスを少しいじって、ムーディーな感じに仕上げました。2枚目は、オリオン座の三ツ星とオリオン大星雲。右下で明るく輝いているのがオリオン大星雲です。独特の形が小さいながらもしっかりと写し出せてる思います。

オリオン座
OM Zuiko 2/90, F4, 3.2s ISO 1600
三ツ星とオリオン大星雲
OM Zuiko 2/90, F4, 2.5s ISO 3200

知識ゼロの状態で挑戦した天体撮影でしたが、優秀なデジカメのおかげで想像以上に綺麗に星を映すことができました。望遠鏡や赤道儀を使えばもっと美しく撮影できるはずですが、手持ちの機材だけでもこれだけ撮れればひとまずは大満足。しばらくは、お金をかけずに天体撮影を楽しもうと思います。

注: なにぶん初の天体観測なので、天体の名前が間違っているかもしれません。間違いを見つけた方はコメントで教えていただけると助かります。

2011年8月26日金曜日

Dropboxを使ったBentoデータベースの同期


MacとiOS機でBentoのデータベースを共有することは可能ですが、異なるMac間での同期機能は公式には存在しません。同期といえば、みんな大好き「Dropbox」。ということでBentoのデータベースをDropbox経由で同期することにしました。調べてみると、MacDropAnyのようなツールを使うこともなく、実に単純な作業で同期することができます。

参考にしたのはFileMakerのフォーラム。まずはオリジナルファイルのあるMacで以下の手順を踏み、BentoのファイルをDropbox上に置きます。

  1. Bentoを終了
  2. Bentoフォルダをコピー(~/Library/Application Support/Bento)
  3. Dropbox上の任意の場所にBentoフォルダをペースト
  4. Optionキーを押しながらBentoを起動
  5. 「既存のデータベースを選択」からDropbox上にコピーしたBentoフォルダ内のxxxxx.bentodbを選択


あとは、他のMacでも手順4と5を行えば同じデータベースを複数のMacで利用することができます。ちなみに、Lionではライブラリフォルダがホームフォルダに表示されません。ライブラリに移動するためには、Finderの「移動」メニューでoptionキーを押す必要があります参考)。

これだけでBentoデータベースを同期することができますが、複数Macで同時に同じデータベースを開くと何かしらの問題が起こると思います。1PasswordiComputaのようにDropboxを公式サポートしてくれるといいんですが。


--環境--
Mac OS 10.7.1
Bento 4.0.5

2011年8月23日火曜日

Canon Font


偶然みつけたCanonのフォント。dafont.comでダウンロード可能でした。

Canonのサイトでは、ロゴフォントの変遷が綴られています。現在のバージョンを含めて4種類のデザインが使われていたみたいです。現在のデザインに決まったのは1956年。結構昔ですね。F-1やキャノネットなど比較的有名なCanonのオールドカメラではすでにこのフォントが使われてます。

せっかくなので、Canon以外でこのフォントを使ってみました。LeicaやKodakはいい雰囲気出してます!


2011年8月21日日曜日

ニンヒドリンによる指紋造影


夏休みなので、自由研究とかこつけてニンヒドリンによる指紋検出を試してみました。この検出方法は、ニンヒドリンがアミノ酸と反応して呈色する性質を応用したもの。テレビドラマではアルミニウム等の粉末で指紋を浮かび上がらせる様子を目にすることがありますが、指紋付着面が平坦でないとうまく検出できません。それに対して、ニンヒドリンのような化学反応を用いた検出方法では付着面が凸凹であっても指紋を可視化することができます。ということで試してみた結果が以下の写真。思ってたよりもハッキリと指紋が現れてくれました。

 
実験自体は非常に簡単。少量のニンヒドリンをアセトンに溶解し、指紋を付けた紙などにこの溶液を塗布。乾燥させたのち、ホットプレートなどで加熱してあげれば上のような指紋が現れます。ニンヒドリンとアセトンさえあればできるので高校でもやるようなポピュラーな実験ですが、実際やってみると案外面白ですね。

2011年8月9日火曜日

ウランガラスのビー玉


一部のファンに根強い人気を誇るウランガラス。独特の色味を持つこのガラスには極微量のウランが含まれているため、紫外線をあてると美しい蛍光を放ちます。昔は日常的な食器からカメラのレンズまで幅広く使われていたんですが、現在ではほとんど生産されていないようです。そんな希少なウランガラスが東急ハンズで売られていました!

見つけたのはウランガラスのビー玉。チェコ産だそうです。合わせて購入した紫外線ライト(UV-LED375-nano)で照らしてみると、もともと黄色みがかっていたガラス玉が鮮やかなホタル色に輝きます。

蛍光灯下
暗闇で紫外線をあてた状態

やはり人気商品のようで、アクセサリーなどに使えるように穴の開いたものも売られていました。お値段は一玉数百円程度ですが、ロマンの詰まったガラス玉です。

2011年7月3日日曜日

フェルメールとレーウェンフック

Jan Vermeer van Delft 009
地理学者

豊田市美術館で開催中のフェルメール《地理学者》とオランダ・フランドル絵画展。タイトルの通り、今回の展示の目玉は地理学者(The Geographer)です。微生物学の父、レーウェンフックがモデルと噂されるこの絵が観たくて、豊田市まで行って参りました。

地理学者はフェルメールの作品の中で単身男性を描いた数少ない作品として知られています。同様に男性モデルの描かれた天文学者とは絵の寸法がほぼ等しいことから対になる作品とされていますが、この両者のモデルがこそがフェルメールと同時代を生きたアントニ・ファン・レーウェンフックと言われています。

microscope
レーウェンフックの顕微鏡(復元)

ところで、この展覧会のグッズ売り場の片隅で、アートパズルなるフェルメールの絵をジグゾーパズルにした300円のガチャガチャを見つけました。幸運なことに、僕の購入したものは天文学者のパズルでした。この絵はルーブル美術館に収蔵されていて今回の展覧会に出展されていなかったので、レーウェンフック好きには嬉しい商品です。

アートパズル

組み立て中

完成(中央部)

VERMEER - El astrónomo (Museo del Louvre, 1688)
天文学者

2011年7月2日土曜日

ホタライトを使った発光実験を動画撮影してみました

ヘイケボタル? 石川県七尾市で撮影

ホタルの光は、発光物質であるホタルルシフェリンホタルルシフェラーゼという酵素に触媒されることで生じる冷光です。反応にATPが関わっていることから、微生物検査にこの発光メカニズムが使われたりします。また、一般の人でも身近にホタルの発光を体験することができる実験キットが市販されています。それが「ホタライト」です。


ホタライトはA粉末とB粉末に分かれています。Aにはルシフェラーゼ、BにはルシフェリンとATPの粉末が入っています。この袋に直接水道水を入れて揉むだけで準備は完了。あとは暗闇で2つの溶液を混ぜるだけです。というわけで、試してみたのが以下の動画。



動画の中では、温度による光量の変化をみるために、発光させた液体を冷水と温水に浸けて発光状態を観察しています。冷水に浸けると暗くなり、その後温水に浸けると明るさは復活します。しかし、約80ºCという高温のお湯に浸けると、次第に暗くなっていき、最終的にはまったく発光しなくなりました。ルシフェラーゼは酵素ですから、ある温度を越えると失活して活性が失われてしまいます。酵素の温度特性がよくわかる動画に仕上がったんじゃないでしょうか。

酵素の活性はpHにも依存していますから、低濃度の塩酸や水酸化ナトリウム水溶液を加えて発光の変化を観察するのも面白いと思います。酵素の特性を学ぶには最適な教材ですね。

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