2012年1月6日金曜日

Aldrich HandbookがiPadにやってきた


Aldrichのハンドブックといえば、単なる試薬のカタログではなく試薬や化合物の物性を知りたい時にも役立つ便利なアイテムです。そのハンドブックがiPad Appとして無料でリリースされていたのでご紹介。

The Aldrich Handbook of Fine Chemicals for iPad
http://itunes.apple.com/jp/app/the-aldrich-handbook-fine/id470257155?mt=8

まず、アプリを起動して最初に現れるのがトップの画像です。Aldrichのハンドブックといえば錬金術師の表紙がお決まりですが、iPad Appでもそれは同じ。紙媒体と同様に絵画の解説も掲載されています。それによると、この絵画はVictor Mahuによって描かれたInterior with an alchemist and his assistants at workという作品で、パトロンによる財政的な支えを受け、助手を沢山抱えた錬金術の研究室が描かれているそうです。

さてさて、肝心のAppの中身についてですが、以下の画像のように試薬情報の検索・閲覧が可能です。CASナンバーや基本的な物性だけでなく、情報をメールで共有するためのボタンやMSDSへのリンクなども用意されているのは何気に便利です。

1-ブロモブタンの検索結果

縦表示も可能


また、以下のように周期表や沸点換算表などの便利なデータも用意されています。
  • Periodic Table of Elements
  • Organic Ring System and Numbering
  • Pressure-Temperature Nomograph
  • Metric Conversion Table
  • Multiples of Element Weights
  • Fundamental Physical Constants
  • Particle Size Conversion Table
  • Table of Atomic Weights
  • Wire Gauge Conversion Chart, and more

Periodic Table of Elements

Pressure-Temperature Nomograph


というわけで一通り触ってみた感想ですが、思ってたより使えます。こういうアプリにありがちな、ネットワーク接続させてオンラインの情報を検索するという方式ではありません。オフライン状態でも試してみましたが、普通に試薬検索できました。ネットの繋がらない状況でも活躍してくれる優れものです。ただ、僕の環境(初代iPad WiFi only)では試薬の検索には多少時間がかかることと、動作が不安定でちょくちょく落ちるのが難点でしょうか。とはいえ、無料で膨大な数の試薬データ(47,000件)を閲覧できるわけですから、ダウンロードしておいて損は無いと思います。ちなみに、このアプリの販売元であるSigma-Aldrichからは他にも無料のアプリがいくつかリリースされています。時間があればまた試してみます。

Sigma-Aldrich, iTunes App Store link
http://itunes.apple.com/jp/artist/sigma-aldrich/id424676352

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