2011年7月2日土曜日

ホタライトを使った発光実験を動画撮影してみました

ヘイケボタル? 石川県七尾市で撮影

ホタルの光は、発光物質であるホタルルシフェリンホタルルシフェラーゼという酵素に触媒されることで生じる冷光です。反応にATPが関わっていることから、微生物検査にこの発光メカニズムが使われたりします。また、一般の人でも身近にホタルの発光を体験することができる実験キットが市販されています。それが「ホタライト」です。


ホタライトはA粉末とB粉末に分かれています。Aにはルシフェラーゼ、BにはルシフェリンとATPの粉末が入っています。この袋に直接水道水を入れて揉むだけで準備は完了。あとは暗闇で2つの溶液を混ぜるだけです。というわけで、試してみたのが以下の動画。



動画の中では、温度による光量の変化をみるために、発光させた液体を冷水と温水に浸けて発光状態を観察しています。冷水に浸けると暗くなり、その後温水に浸けると明るさは復活します。しかし、約80ºCという高温のお湯に浸けると、次第に暗くなっていき、最終的にはまったく発光しなくなりました。ルシフェラーゼは酵素ですから、ある温度を越えると失活して活性が失われてしまいます。酵素の温度特性がよくわかる動画に仕上がったんじゃないでしょうか。

酵素の活性はpHにも依存していますから、低濃度の塩酸や水酸化ナトリウム水溶液を加えて発光の変化を観察するのも面白いと思います。酵素の特性を学ぶには最適な教材ですね。

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