2010年9月16日木曜日

Zeiss Ikonは良いカメラ?_出会いから購入まで


コシナCarl Zeissの作る21世紀のレンジファインダーカメラ、Zeiss Ikon。このカメラと初めて出会ったのはアサヒカメラの記事の中。一瞬でそのフォルムに惹かれたことを今でも覚えています。その後、名古屋駅西口のビックカメラで実機を触り、ファインダーの圧倒的な明るさに心を奪われてしまいました。それまで一眼レフしか所有したことがなかったために漠然とレンジファインダーに憧れを抱いていましたが、それはいつのまにかZeiss Ikonへの憧れと変わっていきました。もちろん、カメラの王様と称されるM型ライカも触りました。物作りの良さは確かに伝わってきましたが、Zeiss Ikonほどの魅力を感じることはありませんでした。それはひとえにライカが中古であることが理由だったと思います。今後人生を共にするカメラを選ぶにあたり、だれかに愛用されていたカメラというのがなんとなく許せませんでした。そんなささいな拘りがあったせいで、むしろ、同じコシナが作っているBessaのほうで最後まで悩んでいたと思います。デザイン的には圧倒的にZeiss Ikonでしたが、Bessaには機械式シャッターというメリットがありました。アナログ思考の強い僕としては、かなり魅力的なポイントです。そんな思いを断ち切ってくれたのは、やはり朝日カメラの記事。古本で買ったものでしたが、「名機の条件」という2005年9月号の特集で敬愛する赤城耕一さんが熱く語っていました。113ページの内容を引用させていただきます。
私がいま、レンジファインダーカメラの名機になるのでは、と期待するのは、まもなく登場するコシナとカール ツァイスが共同開発した「ツァイス イコン」である。基線長の長い距離計、新しいファインダー構造など、試作機を使用した限りでは、これまでとは異なるレンジファインダーカメラ、という印象をもった。ファインダーの改良などは、本来、ライカ社自身がやらなければならない要件である。ライカ的な物質的充足感は薄いが、逆にライカのように特別な位置にあるカメラではない、ということに共感する。
---中略---
ライカM3と異なり、自分の生きている時代に登場したツァイス イコンについては胸を張って語ることができる。「昔のライカは出来がよかった」という話は、もう聞き飽きたし、自分で語るのも疲れた。私たちはレンジファインダーカメラのいまを、そして未来を語らなければならない。
さすが赤城さん。言うことだけはカッコいい!この記事を読んで、実際に僕はZeiss Ikonの購入に踏み切ったわけです。ちょっと文章が長くなってしまったので、購入後の話はまた次回に。

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